口福宣言

口福は生活の基礎

生活の3要素は衣食住。
そのうち、衣と住は無くてもなんとかなるが、
食がなければ、人は生きていけない。
食に関心を持ち、楽しく健全な食生活、
つまり口福を追求するのは、
人としての身だしなみであり、最低限の教養です。

口福は日常の悦び

身体が悦ぶものは、食べても楽しい。
毎日の食事が楽しくなれば、毎日が楽しい。
日本には四季があり旬があります。
それだけ食材が豊富なんです。
例えば日本の野菜の種類は世界一。
食材を吟味すれば、自ずと口福が訪れます。

口福は文化を味わう

さまざまな食材を味わうのが口福の基礎。
食材は先人の知恵と工夫の積み重ね。
手間をかけることで野生の植物は食材になります。
大豆が醤油や味噌に、海藻が昆布に、カツオが鰹節に。
食材を疎かにすると、口福は逃げていきます。
まっとうな食材で日本文化を継承しましょう。

口福はグルメを超えます

口福な食事は、自分で整えられます。
グルメは料理人やシェフまかせですから、
そこに出かけなければ味わえません、
店や料理人がなくなった時、グルメ自慢は
他人まかせのつけを支払わなければなりません。
自前の口福は、そんな時でもジタバタしません。

口福は家庭、グルメは愛人

繊細で美味しい料理も、毎日同じでは飽きてしまいます。
飽きないためには、目先を変えてあちこち行くのですか、
お財布にも優しくないですね。
口福は尖っていない穏やかな滋味ですから、
毎日食べても飽きません

グルメは快楽を与えてくれる愛人で、
口福は穏やかで愉しい家庭です。

愛人との快楽も陶酔ですが、
安心できる家庭あってのものです